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西宮市甲子園Sビル 屋根工事
2018.1.10
屋根材が割れ、剥がれています
使用材料
棟板金を撤去し、既存屋根材の上から防水シートを貼り、その上から新しく屋根材を取付けます
新しい棟板金を取付けます
今回は兵庫県西宮市にてアパートの屋根が台風により破損、落下したことからお問い合わせ頂きました。
破損してしまった瓦がお隣様の車にあたってしまい傷が付いてしまった。何とかしてほしい。ということからカバー工法での工事をお勧め、ご契約いただきました。
使用されておりましたのは、スレート瓦のデザイン重視で制作された瓦材でした。
スレート瓦は厚さ4.5ｍｍで軽量の為、耐震性に優れた瓦として日本で多く使用されております。また、冷害に弱く北海道などの寒冷地域では使用されることない瓦となります。
スレート瓦は、主成分の85％がセメント、残り15％石綿、増強剤、また2004年以前の場合、アスベストが含まれております。アスベストは2004年に廃止となりましたが、2009年まではアスベストが含まれた在庫の瓦は使用可能となっておりました。
スレート瓦の主成分のほとんどがセメントの為、塗装による防水性能がなくなると瓦が水を吸ってしまい、夏場の膨張・冬の縮小を繰り返し爆裂といわれる現象が発生し、割れ・欠け等に繋がりますので、定期的な塗装による保護が必要です。
しかし、定期的に塗装をしていても瓦の反りなどが発生するため、2回目までは塗装・3回目は屋根の葺き替え、カバー工法が進められる屋根となります。
今回、屋根に使われておりましたのはクボタ㈱にて平成13年～17年に使用されておりました『アーバニー』といわれるスレート瓦で、過去にグッドデザイン賞を受賞しているものになります。
この瓦は一般的に見かける横長の瓦ではなく、デザインを出すため四角のような形で、また凸凹に施工されている瓦です。
ですが、凸の先端が衝撃にとても弱く、破損・欠落等の問題が全国で多く発生し、廃番となった瓦です。ですので、部分的な屋根の差し替えは出来ず、仮に在庫でできたとしてもすぐに割れてしまう危険性が高いので、今回の工事ではIG断熱ルーフ スーパーガルテクトという屋根材を上張り工法で新設致しました。
IG断熱ルーフ スーパーガルテクトですが、地域柄、海から約2キロほどしか離れていなかったため、塩害に強い素材を要望されておりましたので、この材料を使用致しました。
上貼り工法のメリットといたしましては、カラーベストの撤去を行わずに済み、廃材処理費及び施工費が抑えることができるので工期が短く、全体的な施工費が安くなります。また、断熱性・遮音性が高まりますが耐震性が懸念されます。
今回の工事では、葺き替えの場合、お隣様の敷地にまた落ちてしまわないかを懸念されておりましたので、カバー工法となりました。
施工方法といたしましては、屋根についております棟板金を全て撤去し、次に既存のカラーベストの上に防水シートを施工していきます。
シートの施工が終わりましたら、下からスーパーガルテクトを釘で取付けます。
隅などの形に関しましては、現場にて合わせていく形となります。
スーパーガルテクトの取付が完了しましたら、新設で棟を取付け、施工完了となります。
スーパーガルテクト自体に断熱材が付いておりますので、断熱材を別に施工する必要はありません。
屋根材の耐久年数の不安、施工費を抑えたい、近隣に迷惑をかけたくないという方には、カバー工法をお勧めしております。
今回の工事で、施主様にも御満足していただけました。
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