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屋根塗装で雨漏りを防げるのか?
2019.8.1
屋根塗装は、雨漏り防止や雨漏り修理のために行うと一般に思われていますが、本当はもっと深い意味があって行うものです。では、屋根塗装は何のために行うのでしょうか。ここでは、屋根塗装の正しい目的について見ていくことにします。屋根塗装について正しい知識を身に付ければ、適切に屋根塗装を行うことができるようになります。
□何のために屋根を塗装するのか
屋根塗装は、雨漏り防止のためにするものではなく、家を守るためにするものです。屋根塗装をすると、まず屋根がきれいになります。屋根を塗装する際に、これまでとは違った色にすると、家の雰囲気を変えることもできます。
また、新築から10年くらいたつと、屋根も外壁も傷みが目立ってきます。長年風雨にさらされれば、そうなるのも当然のことですし、それ以上に太陽の直射日光による劣化も無視することはできません。その対策として、屋根材を塗装で保護すれば、屋根の劣化スピードを緩めることができます。
塗料は年々改良され、新しいものが出ています。家を新築した当時にはまだなかったような塗料を塗ることで、屋根に付加価値をつけることができます。たとえば、遮熱効果のある塗料を塗れば、直射日光を反射して屋根の温度を下げることができるため、冷房費用の節約につながります。また、セルフクリーニング効果のある塗料を塗れば、これまで以上に屋根を美しいまま保つことができます。
□屋根塗装のメリットとデメリット
屋根塗装をすると、防錆効果や防水効果を高めることができます。さらに、遮熱効果や屋根材の保護にも役立ちます。ただし、屋根を塗装することによる、雨漏りのリスクがあります。
これは、塗装職人のミスによるもので、屋根の上を歩くわけですから、体重による屋根材のへこみや亀裂の危険性があります。また、塗料の塗りすぎによっても雨漏りが起こることがあります。普通に考えれば、塗りが薄いために雨漏りするのは理解できますが、なぜ塗りすぎで雨漏りするのでしょうか。
それは、塗料の毛細管現象によるものです。毛細管現象とは、液体が細い隙間を浸透していく現象です。毛細管現象はスレート屋根で起こることが多いのですが、毛細管現象を防ぐには、スレート屋根材に適当な隙間を作ることが必要です。
ところが、塗料を塗りすぎるとこの隙間がふさがってしまうために、かえって雨漏りが起きてしまうのです。これを防ぐには、適切な施工をしてくれる業者に依頼するしかありません。このように、屋根塗装にはデメリットもあるものの、メリットのほうがはるかに大きい上に、年数がたてばそれだけ屋根が傷んでくるので、適切に屋根塗装をすることが必要になります。
□屋根塗装のタイミング
屋根塗装の適切な時期は、屋根の状態を見れば判断することができます。塗り替え時期かどうか判断するポイントは以下の4つです。
1.塗装が色あせてつやがなくなっている
2.屋根の表面に白い粉のようなものがふいている
3.屋根にカビやこけが生えている
4.塗料が剥がれている
屋根に白い粉のようなものがふいていたら、すぐ塗り替えたほうがいいでしょう。これはチョーキング現象といって、塗料の成分の一部が固形状に固まったものです。こうなると、もう塗料の役目を果たしていないため、塗装面のあちこちに小さな亀裂が入っている状態です。
その亀裂から雨水が侵入して家を弱らせるので、一刻も早く塗装したほうがいいでしょう。チョーキング現象がさらに進むと、屋根の上にカビやこけが生えるようになります。こうなると、屋根材が湿気を含んで朽ちてきている証拠ですから、かなり劣化が進んでいると見るべきでしょう。
このため、チョーキング現象の段階で屋根を塗り替えると、ちょうどいいタイミングとなります。カビやこけが生えた状態になると、もはや屋根の塗装だけでは追い付かず、屋根の葺き替えや大がかりな屋根補修が必要になる恐れがあります。ちなみに、カビやこけが生えた状態で屋根塗装をやっても、まったく効果がないわけではありません。ただし、塗ってもすぐに塗料が剥がれてしまうため、一時しのぎにしかなりません。
□塗料の耐用年数と実際の耐用年数
塗料は、種類によっておおよその耐用年数が決まっています。そのため、使っている塗料の耐用年数が7年なら、7年たったら塗り替えればよさそうなものですが、必ずしもこれが正しいとは限りません。というのは、実際の耐用年数は屋根の形状や屋根材、その地域ごとの気候によって大きく違ってくるからです。
南向きに建っていて太陽光がさんさんと降り注ぐ家と、西向きに建つ家では太陽光による劣化のスピードにかなりの差があります。また、周囲を樹木に囲まれた家なら、ある程度太陽光が遮られるので、耐用年数が伸びる可能性もあります。さらに、屋根塗装を施した業者の技量によっても、耐用年数が大きく左右される場合があります。
つまり、丁寧な塗装か手抜きの塗装かによっても、耐用年数が変わってくるということです。このため、屋根塗装を依頼する際は、確かな技量を持つ手抜きをしない業者を選ぶことが重要となります。
□屋根塗装費用が高い理由
屋根塗装は意外に高いので驚く方も多いに違いありません。では、なぜ屋根塗装はお金がかかるのでしょうか。屋根塗装の費用のうち、塗料代はそれほどでもありません。
費用が高いのは、主に足場を組むのにお金がかかるからです。屋根の塗装には足場を組む必要がありますが、この足場は2階建てになればさらに高くなります。また、家の立地によっては足場が組みにくい家もありますが、そのような場合も費用が割高になってしまいます。
足場を組むにはトラックで資材を搬入しなければならず、足場を組む職人も国家資格が必要で誰でもできるわけではないため、どうしても高くなるのです。ちなみに、足場を組む費用に火災保険が適用されるケースがあります。台風などの自然災害で屋根が傷んだ場合は、火災保険の中の「風災補償」が適用されることがありますから、調べてみるといいでしょう。
ただし、問い合わせてから結果がわかるまでにかなり待たされる場合があるため、屋根塗装を計画したら、まず加入している保険会社に問い合わせてみてください。足場費用を火災保険でまかなうことができれば、かなり安く屋根塗装ができます。業者の多くが、屋根塗装と一緒に外壁塗装をすすめます。
これは、一度足場を組めば屋根も外壁も塗装できるので、コストパフォーマンスがよくなるためです。もちろん、業者もメリットがありますが、作業を依頼する側も割安で屋根塗装と外壁塗装ができるのでお得です。屋根塗装が必要な時期になれば、外壁も傷んでくる頃ですから、最初から両方行うつもりで計画を立てると費用を安く上げることができます。
□まとめ
屋根塗装は雨漏り防止や雨漏り修理のために行うというよりも、家を守るために行うものです。屋根塗装をすると屋根が美しくなり、塗る塗料を変えることで、家をこれまでと違った雰囲気にすることもできます。屋根は風雨や太陽光にさらされて劣化していきますが、適切に塗装すれば屋根の劣化スピードをゆるめることが可能となります。
また、塗料は常に改良されて新しいものが販売されているので、最新の塗料を使えば遮熱効果やセルフクリーニング効果が得られるようになります。ただし、屋根塗装をすると、塗料の塗りすぎによる雨漏りなど、ヒューマンエラーによるデメリットもいくらかあります。屋根塗装のタイミングは、屋根を見て白い粉がふいたようになっていると、塗り替え時期と考えましょう。また、塗料にも耐用年数がありますが、実際の塗り替え時期は、屋根の形状やその地域の気候によって大きく左右されます。
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