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外壁塗装の必要性があるかどうかの目安とは
2019.7.10
屋根に何かあると雨漏りにつながるため、屋根の塗装は重要という認識がありますが、
外壁塗装の必要性はどうしても軽く見られがちな傾向にあります。
外壁の見た目の美しさは大切ですが、塗装などのメンテナンスをしなくてもあまり影響がないような気がします。
では、外壁塗装は本当に重要ではないのでしょうか。
外壁塗装をする目安や、外壁塗装を怠るとどうなるのかについても詳しくご説明いたします。
□外壁塗装の必要性
外壁塗装の必要性について、正しく理解していない人が多いようです。たとえ現在目に見える被害がなくても、定期的な外壁塗装は必要なのです。外壁塗装をすべき兆候はいくつかありますが、たとえ兆候が表れなくても、外壁は10年を目途に塗装をし直すべきだと考えましょう。
ちなみに、外壁塗装が必要な兆候のひとつに、チョーキング現象というのがあります。チョーキング現象とは、塗料の成分が白く固まって外壁の表面に付着するものです。塗料の成分が固まっていますから、もはや塗料としての役目を果たせていません。
外壁塗装の塗料の役目は、外壁材の表面に塗膜を張って、雨水の侵入を防ぐものですが、チョーキング現象が起こるほど塗料が劣化してしまうと、もう塗膜も効果がなくなっています。つまり、チョーキング現象が起きたまま放置しておくと、外壁から内部に雨水が浸透して、家を土台から朽ちさせることにもなりかねないのです。
屋根からの雨漏りは天井を伝って落ちてきますから、比較的気づきやすいのですが、外壁からの雨漏りは天井から漏れることは少なく、そのまま土台部分に流れ落ちていきますから、音もなく静かに家をもろくしていきます。そのため、外壁からの雨漏りは気づいたときには末期状態で、大がかりな補修が必要になるケースが少なくないのです。
□雨水の侵入を防ぐのが第一の目的
外壁塗装の重要性は、何といっても雨水の侵入を防ぐことにあります。外壁は家の大部分を占めるので、外壁をきれいにすることは家を美しくすることにつながり、夏は外気温を遮断する効果も期待できます。しかし、外壁の第一の目的は防水なのです。
なぜ防水が重要かといえば、家を支える土台部分に材木と鉄骨が使用されており、どちらも水に弱いという欠点があるからにほかなりません。これは世界的に見ても、日本特有の現象といっていいかもしれません。
日本は雨が多く湿度が高い国土を持ち、しかも多くの家屋が木製というきわめて稀な状況です。1年を通して雨が少ない国や、石やレンガでできた家が多い国なら、日本のような外壁塗装の問題はなかったに違いないのです。
□外壁塗装は費用が高い
しかし、こういった日本家屋の特殊性がわかっていながら、それでも外壁塗装を怠る人が少なくありません。それは、外壁塗装費用が予想外に高いことも、理由のひとつとして挙げられます。外壁塗装は、足場を組む費用だけでも20万円程度かかってしまうことがあり、工事全体では100万円前後になることも少なくありません。
これでは、外壁工事をしたがらない人が多いのも、理解できるというものです。しかし、この100万円を出し渋ると、あとでもっと高い出費となってしまうことがあるので注意が必要です。外壁塗装にお金をかけたくない人は、外壁塗装が美観だけのためにあるのだと誤解しています。そうではなく、外壁塗装は家を守るために必要なものであることを理解しなくてはなりません。
□こうして外壁は劣化していく
家は、防水機能を失うと内部から朽ちていきます。しかも、目に見えない場所で進行するために、気づくことがありません。ではなぜ外壁の防水機能が失われるのでしょうか。
どんな塗料でも、塗ってから一定の時間がたてば劣化します。塗料の種類やグレードによって劣化するスピードは違いますが、遅かれ早かれ塗料は劣化します。塗装したばかりだと、しっかりした防水効果が期待できますが、時間の経過とともに表面のつやがなくなっていきます。
これが最初に訪れる劣化の兆候なのです。外壁全体のつやがなくなり、なんとなく色がくすんできたら、塗料の劣化が始まった証拠です。つまり、少しずつ外壁の防水効果が落ちてきたことになり、あとは徐々に劣化が進んでいきます。
こうなると塗装面に水をはじく力がなくなるので、雨のあとなどに外壁のあちこちに水がたまりやすくなります。この状態で直射日光にさらされることを繰り返すと、外壁の表面がでこぼこするようになります。これが、外壁自体のはっきりした劣化の兆しなのです。
□さらに劣化が進むと
この状態を放置すると、さらにゆがみが大きくなり、外壁のあちこちに小さなひび割れが見られるようになります。最初のうちはヘアークラックと呼ばれる髪の毛ほどの細いひび割れが、時間の経過とともにしだいに太くて長い亀裂へと変わっていきます。このような状態になると、ひび割れから雨水が侵入するようになり、徐々に内部から浸食が始まります。
といっても、まだこの段階では侵入する雨水は少量ですから、それほど心配する必要はありません。しかし、この頃になると、クラックがなくても塗膜全体が劣化してきているので、塗膜の効果が薄くなった箇所から少しずつ雨水が侵入するようになります。ただし、この場合は塗膜が薄くなっただけで、クラックはないので、外壁の内部に多量の雨水が侵入することはありません。
ところが、それなら問題ないのかというと、そうではないのです。外壁材には水を吸い込む性質があるため、塗膜が劣化して雨水が直接当たるようになった外壁材には、どんどん水が吸い込まれていくようになります。これを防いでいたのが塗膜だったわけですが、その塗膜の防護がなくなった今、もはや外壁材が水を吸うのを止める術はありません。
こういった現象が起きてくるのが、だいたい前回の塗装から10年くらいたった頃なのです。この状態を放置すると、前述のようにチョーキング現象が起こるようになります。こうなると塗膜の効果はまったくないので、雨が降ると外壁に直接雨水が当たっているのと変わりません。
雨のたびに外壁は水を吸い、クラックがあればそこから雨水が侵入します。外壁が水を吸うとゆがみが出るために、そこにもクラックができるようになります。こうしてクラックの数も増えていき、1つ1つのクラックも大きくなっていくために、雨水の侵入が加速することになるのです。
しかし、実際には雨水が侵入しても、外壁の内側には防水シートが張ってあるので、ただちに家の土台が朽ちるようなことはありません。しかし、防水シートには小さな隙間があることが多く、そこから雨水の侵入を許してしまうと、本当に土台部分の浸食が始まってしまうのです。
このような家の劣化を食い止めるには、10年を目途に外壁塗装を行う必要があります。外壁塗装の費用は決して安くはありませんが、これを怠ると近い将来にもっと費用がかかることにもなりかねないのです。
□まとめ
外壁塗装をすべき兆候はいくつかありますが、たとえ兆候がなくても10年を目途に塗装をし直す必要があります。外壁の塗装は、チョーキング現象と呼ばれるような、塗装面に白い粉がふいてきたら行うべきです。この白い粉は塗料の成分が固まったものなので、この段階で塗料の機能は失われています。
そのため、チョーキング現象が起きても外壁塗装をせずに放置しておくと、家の内部に雨水が侵入して家全体に大きな被害を与えることになります。外壁塗装の費用は決して安くはありませんが、かといって外壁塗装をしないでいると、近い将来にもっと多額の補修費用が必要になることも十分あり得ます。
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